今夜も俺のインデックスが加速する

CPI x ウェブライダー

大改善!劇的Webリニューアル ーウェブライダーが自社サイトをリニューアルしてみたー CPI×ウェブライダー

前回までのあらすじ

-悲劇はもう繰り返させない。
俺のインデックスが加速する限り・・・!

マツオカのWebマーケティングを進めるボーンたちの前に、突如現れた大量の比較サイトたち。
それらのサイトは、ガイル社が裏で操っていたサイトだった。

絶体絶命かと思われたその状況において、ボーンは起死回生の戦略を提案する。
それは、マツオカを「他社と比較できないブランド」として新たにブランディングすることだった。

かくして、その戦略は成功し、マツオカのサイトは危機を免れる。

しかし、その平和も束の間、ボーンたちの背後にはさらなる脅威が迫っていた・・・!

コンテンツSEOの誘惑

空港

羽田空港にて

う~んっ!
3ヶ月ぶりの日本!

空港で背伸びをする青年。(ちょっと日焼けしている)

それにしても、シリコンバレーは最高だったな~!
スタートアップ系の人たちとも交流できたし、起業へのモチベーションも上がったなあ。

おっと、マツオカのみんなのところへ挨拶に行かないと。
みんな元気にしてるかな~!

沈黙のWebマーケティング-Webマーケッター ボーンの逆襲- PAGE05「コンテンツSEOの誘惑」

間

間

マツオカの室内

ヴェロニカさん!
サイトからの売上げ、今週も順調です!

それは良かったわ。

ガイル社の比較サイトとの戦いから1ヶ月が過ぎた。
マツオカのWebサイトはその売上げを順調に伸ばしていた。

ほんっと、比較サイトが大量に現れた時はどうしようかと思いました・・・。
でも、結果的に、「他社サイトと比較できないサイト」っていうブランディングができて良かったです。

ふふふ、そうね。
でも、マツオカの家具の「品質」があってこそのキャッチコピーだから、もっと胸を張って良いのよ。

はいっ!!

・・・あっ、ヴェロニカさん・・・。

どうしたの?

実は・・・今、ちょっと気になっていることがあって・・・。

気になっていること?

はい・・・。
順調に売上げが伸びている中、こんなことを言うのは恐縮なんですが、マツオカの検索順位があまり上がっていないのが気になっていて・・・。

検索順位・・・?

はい・・・。
今、「オーダー家具」で検索すると、12位あたりをウロウロしているんですが、実は、2ヶ月くらい前からこの順位が変化していないんです。
あ、勿論、ペナルティを受けていた頃に比べると上位表示しているんですが、これより順位は上がらないのかな・・・なんて。

・・・確かに2ヶ月ほど検索順位は動いてないわね。

ボーンさんのおかげで売上げは伸びてきたんですが、せっかくなら、検索順位ももっと上がったら良いな、と思ったりして・・・。

ご、ごめんなさい!
私、なんだか、どんどん欲張りになってきてる・・・。

いいえ、良いのよ。
もっと欲張りになりなさい。

あなたは経営者。
さらなる高みを目指すのは当然だわ。

・・・そうね、検索順位はもう少し上げていきたいところね・・・。

あれっ?
今日はボーンのおっさんは・・・?

ああ、ボーンなら、寄るところがあって遅れて来るとのことよ。

-その頃

墓地の画像

母さん・・・。
この国で母さんに会うのは初めてだな。

母の墓前で手を合わせて祈るボーン

俺が母さんを亡くした日、「あの男」は姿を見せ、母さんの遺骨の一部をこの国に持ち帰った。
俺はあの男の名も顔も覚えていない。

しかし、あの男がこの国で、母さんの「墓」をつくっていたことを知った。

綺麗な蘭の花じゃな。

・・・「カトレア」だ。
母が好きだった。

その墓に眠る女性は、さぞ愛されておったのじゃろう。
毎月必ず、ある男性が献花しに来ておった。

・・・ある男性?

墓地を訪れる者が少なくなった昨今、珍しい男性じゃった。
お主と同じように、蘭の花を持って訪れておったよ。

・・・。

じゃが、その男性はここ3ヶ月ほど、姿を見せておらんのじゃ。
何かあったのかのう。

・・・住職、その男の名はご存じか?

いいや、名前は知らん。

年は・・・そうじゃのう、60歳くらいかのう。
穏やかな雰囲気の中に、どこか物憂げな表情のある男性じゃった。

・・・。

住職。
もし、次にその男が来たとき、その男の名を聞いておいてくれないか?

・・・良かろう、承知した。
お主のことはどう伝えておけばええかの?

片桐・・・「片桐エミ」の息子だと伝えておいてくれ。

-同じ頃、ガイルマーケティング社 日本法人

ガイル社のビル

遠藤社長!
子会社が作った比較サイトのいくつかがGoogleからペナルティを受けたようです。

フフフ・・・、Googleもスパムフィルタの精度を上げてきているようだな。

あ、あの・・・、本当によろしいのでしょうか?

・・・何がだ?

このままだと、他の子会社の比較サイトもGoogleからペナルティを受けるのは時間の問題かと・・・。

フッ、Googleからペナルティを受けるということは、それまでのサイトだったということだ。

で、ですが、弊社の顧客サイトの順位が下がるのは別に良いとして、弊社の子会社のサイトの順位が下がるのは、株主に対していささかイメージが悪いのでは・・・と。

大丈夫だ。
すでに手は打ってある。

・・・すでに手を・・・?

遠藤社長!米国本社からご連絡です。
リンク会長がハングアウトで遠藤社長とつなげてほしいと・・・。

リンク会長か。
わかった。すぐつなげるようにする。

井上、お前との話は後だ。

承知いたしました。
ひとまず私は退室させていただきます・・・。


遠藤だ。
リンク会長とつなげてくれ。

ピーゴロゴロ。ハングアウトの呼び出し音

ハ~イ!遠藤ちゃ~ん!
お久しぶりね~。

巨大なモニターに映ったガイル・リンク社長、それを見つめる遠藤

はっ!リンク会長!
ご無沙汰しております!

3ヶ月前の全社会議以来かしらね~。
話は聞いたわよ~。何やら、苦戦してるみたいじゃな~い?

いえいえ、ご安心ください。

日本法人は順調に売上げを伸ばしております。
特に苦戦などはしておりませぬゆえ。

あら~、心配しなくて大丈夫よ。
私、遠藤ちゃんには全幅の信頼を寄せてるから。
でも、さすがに今回の相手は手強そうね。
“ボーンのせがれ”が相手と聞いてびっくりしたわ~。

さすがでございます。
もうそこまで話が伝わっておりましたか。

ですが、ご安心ください。
この私の力で、やつを徹底的に叩きつぶすつもりでございます。
日本の市場を狙う以上は、遅かれ早かれ、やつとはどこかで対峙する運命にありましたので。

うんうん、さすが遠藤ちゃん。頼もしいわ~。

でも、ボーンのせがれ、噂では、「日本最高のWebマーケッター」として暗躍していたそうじゃない。
ま、今の遠藤ちゃんが負けるわけないと思うけど、危険因子は早めに排除しておくのがベターよ~。

おっしゃる通りでございます。

うちの世界征服のためには、クロスアナリティクス社の生き残りは絶滅させないとね~。
日本には「腐っても鯛」なんて言葉があるそうだけど、見るも無惨なくらい、やっつけちゃってね~。

はっ!
この遠藤めにお任せください。

ほんっと、頼もしいわ~。
じゃあ、次回の報告楽しみにしてるわね~。

プツンッと通話が切れた音

(フッ、リンク会長め、今のうちにヘラヘラ笑っていろ。
ボーンを倒し、日本法人を全社一の売上げにした後は、会長であるお前の番だ・・・!)

電話をかけている画像

井上か、私だ。
この後、14時からのミーティングにお前も同席しろ。

・・・そうだ。
「バズボンバー」社とのミーティングだ。

フフフ・・・。
比較サイトなんぞ、生温い。
結局最後に勝つのは、「圧倒的なコンテンツ」をもつサイトなのだ。

さあ、ボーンよ、お前はこの先、マツオカのサイトにどんなコンテンツを投下していくつもりだ?

この私を敵に回したことを後悔するが良い。
圧倒的な力の差を見せつけてやろう。

フフフ・・・ハーッハッハッハ!!

間

間

間

マツオカの室内

うーん、検索順位ってどうやったら上がっていくんだろう・・・。

たしか、お父さんがガイル社から営業を受けた時は、「外部リンクを増やすことが重要」って言われてたみたい。
だから、リンク購入の提案を受けちゃったみたいだけど・・・。

・・・でも、リンクを購入したら、また、Googleからペナルティを受けちゃいますよ。

・・・そうよね・・・。

リンクを購入しなくてもリンクを増やす方法、ってあるのかしら・・・。

「コンテンツの力」で増やすんですよっ!

!?
だ、誰・・・?

って、あっ!!

吉田ー!!
お前、海外から戻ってきたのかー!!

さわやかに登場するインターン大学生の吉田。ちょっとイケメン。

ういっす!!

吉田くん!!
元気だった!?

めぐみさん!
吉田 守、ただ今戻りました~!

お前、良い感じに焼けてるなあ。

へへ、シリコンバレーで知り合った起業家の友人とマリンスポーツなんかも楽しんでましたから。

シリコンバレー、素敵よね~。
世界の最先端が集まっているイメージだわ。
私もお休みがとれたら、一度、行ってみたいな。

ほんっと、シリコンバレーは最高でしたよ!


・・・さて、あらためまして。

めぐみさん!高橋さん!

マツオカが大変な時期に、気持ちよく海外へ送り出してくれてありがとうございました!

な~に言ってんだよ。
お前、まだ学生のインターンなんだから、俺たちに気を遣うことなんてないって。

そうよ、心配することなんてないわ。

いえいえ、「インターン」という立場であれど、僕はマツオカの売上げに貢献したいんです。
今回の短期留学も、マーケティングの知見をためるのが目的でしたから。

お前、ほんっとしっかりしてるなあ。
さすが、KO大学の学生だぜ、まったく。

僕の夢は学生のうちに起業することなんです。
このマツオカでのインターンの経験を経て、マーケティング関連の会社を立ち上げたいと思っています!

学生発のベンチャー。
カッコイイわね。

!?

(ちょ、ちょ、ちょっと、高橋さん!!
あの超グラマラスな美人、誰なんですか・・・!?)

(ああ、あの人はヴェロニカさんって言うんだ。
今、うちに来てもらっているWebコンサルタントのお付きの人だよ)

しゃがみこんでひそひそ話をする遠藤と吉田と、二人を不思議そうに見つめるヴェロニカ

(ヴェロニカさん・・・!なんて素敵な女性なんだ・・・!)

??

吉田くん、さあ、そんなところに立ってないでここに座って。
今からお茶をいれるから。

海外の話をもっと聞かせてほしいわ。

めぐみさん、ありがとうございます。
じゃあ、お言葉に甘えて・・・と。

間

間

コーヒーの画像

へえ~、やっぱアメリカはスケールが違うねえ~。

そうですね。
でも、逆にアメリカから見た日本のマーケットも面白いですよ。

あっ、そうだ、吉田くん。
さっき、私たちが「リンクを増やさなきゃ」という話をしていた時、「コンテンツの力でリンクを増やす」って言ったわよね。

あ、SEOの話ですよね。
はい、外部リンクを自然に増やすためには「コンテンツの力」が不可欠です。

コンテンツの力・・・?

・・・面白そうね。
私も話を聞かせてほしいわ。

あっ、え、えと、えと・・・。

(よしっ、ここでヴェロニカさんのポイント稼ぎだ・・・!)

ゴ、ゴホン。
じゃあですね、手土産ついでに、海外で仕入れたSEOのノウハウをお話ししますね!


さて。
日本も既にそうだと思うんですが、実は今、海外のSEO業界では、“ペイドリンク”による「人工的な外部リンク施策」が淘汰されつつあります。

ペイドリンク・・・!

あ、お金でリンクを購入するってことだよな?

はい、そうです。
今、アメリカでは、人工的な外部リンク施策をおこなっていたサイトがその順位を下げています。
中には、経営に深刻なダメージを受けた企業も出てきています。

それは怖いな・・・。

そうなんです。

元々、リンク購入などによる人工的な外部リンク施策は、Googleのガイドラインに違反していました。
ですが、Googleがその取り締まりを強化するまでは、人工的なリンクによって順位が上がるケースが多く、まるで麻薬のように、リンクを購入し続けていた企業が多かったんです。
そして、同様に、リンクを販売するSEO会社も多く存在していました。

でも、そのリンクの効果がなくなってきた・・・?

はい。
今、アメリカではリンクを販売するSEO会社は少なくなっています。
そして、代わりに注目されてきたのが、「自然にリンクを集める方法」なんです。

例えば、最近、アメリカで開催されているSEOイベントの多くは、「どうやって自然にリンクを集めるか?」といった、“リンクビルディング”の話題を中心となっています。

つまり、SEO業界の話題は、リンクを集めるための「コンテンツプランニング」に移っているんです。

コンテンツプランニング・・・。

・・・え・・・と、ゴホン。
実はですね・・・。
僕、この国で「SEOの会社」を始めようと思ってるんです。

SEOの会社!!?


吉田くんがSEO会社を立ち上げようとしているなんて・・・。
びっくりしちゃった・・・。

てへへ・・・。
でもね、僕が立ち上げようとしているのは、SEOというより、もしかしたら、「コンテンツマーケティング」の会社といったほうが近いかもしれません。

で、どういう会社なんだよ?

はい。
コーディングなどの内的SEOの知識に、「コンテンツの企画力」が合わさったような会社です。
多くのSEO会社が人工的なリンク構築で対応していた外部施策を、僕はコンテンツの力を使って進めたいと思っています。
つまり、リンクが自然に集まるようなコンテンツをプロデュースするんです。

良いビジネスね。
私も少し投資させてもらおうかしら。

あ、ありがとうございます!

吉田くん、コンテンツの力でリンクを集めるって、そんなこと本当にできるの?

はい。勿論可能です。
例えば、めぐみさん、「リンクが自然に集まること」って、どういうことかわかりますか?

えっと、自分のサイトのコンテンツが、誰かのブログやTwitterなどで紹介される・・・ってこと?

はい、そうです。
では、次に考えてみてほしいのが、ブログやTwitterなどでコンテンツを紹介する人が「なぜ紹介したいと思ったか?」という理由なんです。

理由・・・?

はい。
何かを紹介しようと思う人は、紹介するに至った理由があるはずですから。

うーん、そうね・・・。
例えば、「そのサイトのコンテンツが気に入ったから」とか?

そうですね。
でも、気に入ってなくても紹介することがありますよ。

えっ・・・?

たとえば、ネガティブなクチコミをおこなう場合です。

あっ、なるほど・・・。
そういえば、俺の場合、イケてないデザインのWebサイトを見つけたら、「このサイトはイケてない!」っていう意見をTwitterでブツブツつぶやくことがあるな・・・。
あれも一応、コンテンツを紹介していることになるのか・・・。

そうなんです。
人は必ずしも良い情報だけをシェアするわけじゃないんです。
例えば、何らかのトラブルで「炎上」した場合も、たくさんのリンクが集まってしまいますし。

え、炎上・・・。

ははは、勿論、炎上なんてしたら、そのサイトのブランドに影響が出ますから、あくまでも“例え話”ですよ。
でも、「炎上」というワードにも大きなヒントが隠されているんです。

ヒント??

種明かしをすると、「紹介する」という行為は、紹介する側の「ある欲求」がきっかけで発生するんです。

ある欲求・・・?

・・・「自己顕示欲(承認欲求)」ね。

!?
・・・自己・・・顕示欲?

はい。

・・・ヴェロニカさん、すごいですね・・・!
一発で言い当てた。

ふふふ。

「自己顕示欲」って?

簡単にいえば、周りの人に自分をもっと見てほしいという心理です。

自己顕示をする人

自分を・・・もっと見てほしい・・・??

はい。
例えば、高橋さんが、イケてないWebサイトに対してTwitter上で批評をするのは、「Webデザイナーとしての高い見識を持つ自分を見てほしい」という欲求が隠れているんです。

えええー!!
いやいやいや、俺、そんなこと思ってないし・・・。

いいえ、潜在的には思っているはずなんです。

・・・というのも、自己顕示欲を持っているのは高橋さんだけじゃありません。
世の中の人のうち、ブログを書いたり、Twitterでつぶやいたり、Facebookに写真を投稿したり、Q&Aサイトで悩みに答えてあげたり、動画を投稿したり・・・、そういった行動をとる人たちの多くには、この「自己顕示欲(承認欲求)」があるといわれています。

えー・・・マジかよ・・・。
なんか、そんなこと言われるとイヤなんだけど・・・。

確かに誰しも、「自己顕示欲のためにソーシャルメディアを使っている」なんて言われたくないですからね。
でも、「マズローの欲求五段階説」で考えると、ネットで何かの情報を発信している多くの人が「自己顕示欲」のために行動していることがわかるんです。

マズローの欲求五段階説・・・、なんだそりゃ?

ふふふ、じゃあ、もう少し詳しく解説しますね。

語り部分始まり

「マズローの欲求五段階説」について

マズローの欲求段階説というのは、アメリカの心理学者「アブラハム・マズロー」という人が人間の行動心理を理論化したもので、以下のようなピラミッド型の図が有名です。

マズローの欲求段階説

このピラミッドに書かれている欲求を、下から順に解説していきますね。

1、生理的欲求

生命を維持するための、食事・睡眠・排泄といった根源的な欲求です。

2、安全の欲求

安全に生きていくために、良い健康状態や、経済的安定を欲する欲求です。
生命の危機を回避するために、自分の身の安全につながるものを強く求めます。
ただ、日本のような平和な国の場合、よっぽどのことがない限りは危険な状況には陥りませんので、生理的欲求や安全の欲求を強く欲する人は少ないです。

3、所属と愛の欲求

自分が「社会や特定のコミュニティの一員である」と感じたいという欲求です。
安全を手に入れた人は、次に、社会のコミュニティにおける自分の立ち位置を気にするようになります。
他人と違うことをして嫌われないだろうか?他人とうまくやっていけるだろうか?そういったことを強く思っているため、他人の意見に従ったり、流行にすぐに飛びつくといった行動が生まれます。

4、承認欲求(自己顕示欲)

社会のコミュニティにうまく属せると、次に、「自分の存在を知ってもらいたい」「このコミュニティの中で、価値ある存在として認められたい」という欲求が生まれます。
この欲求は、他者から尊敬されたり、注目を得ることによって、満たされます。
たとえば、自分が発信した情報をきっかけとして多くの人に絡んでもらいたい、そういう心理も生まれます。

5、自己実現の欲求

以上4つの欲求がすべて満たされたとしても、人間は満足ができません。
というのも、最終的には「自分が本当に表現したいものを」を求めて、あるべき自分の姿を手に入れようとするからです。

語り部分終わり

これは面白い心理分析ね・・・。

でも、なんかイヤだな・・・。
自分が日頃とっている行動が「自己顕示欲から生まれている行動です!」とか言われるの・・・。

ははは・・・。
それは本当、仰る通りだと思います。
自分の行動を客観的に分析されて喜ぶ人はいませんから。

でも、なんとなくわかってきたわ・・・。
コンテンツをつくってリンクを集めるというのは、人間心理を理解することでもあるのね・・・。

はい!そうなんです。
極端な話をすれば、リンクを自然に増やすためには、人間心理に響くコンテンツを作れば良いんです。

人間心理に響くコンテンツ・・・。

そこで!
オススメしたいのが、「おもしろコンテンツ」です!

おもしろコンテンツ・・・!?

・・・。


お二人は、「バイラルコンテンツ」という言葉を知ってますか?

バイラルコンテンツ・・・!?

はい。
加速度的にクチコミされる、思わず紹介せずにはいられないようなコンテンツを指します。

説明しよう!

バイラルコンテンツの「バイラル」という言葉は「viral(ウイルスの、感染的な)」という言葉が語源とされている。
つまり、バイラルコンテンツとは、ウイルスのように、クチコミが爆発的に広まるようなコンテンツのことを指すのだ。
バイラルコンテンツを用いたマーケティングは、「バイラルマーケティング」とも呼ばれる。

また、最近ではバイラルコンテンツをまとめた「バイラルメディア」という形のサイトも話題になっている。

「マズローの欲求五段階説」の中に、「所属と愛の欲求」というのがありましたよね。
その欲求に関係しているのですが、実は人間って、周りが盛り上がっているものに乗っかりたくなる心理があるんです。
それは「祭りの心理」とも呼ばれます。

祭りの心理・・・?

お祭りがあると参加したくなりますよね。
たくさんの人が楽しんでいるから、自分も参加したくなる。
これには、「世の中の楽しいことから置き去りにされたくない・・・!」といった心理が関係しています。

みんなが同じゲームを買い始めたら、自分もそのゲームを持っていないと不安になる、っていう心理か・・・。

はい、そうです。
それはまさに「祭りの心理」なんです。

それとおもしろコンテンツがどう関係しているの?

簡単にいえば、おもしろコンテンツほど、「祭りの心理」と相性のよいコンテンツはないんです。

だって、「笑い」は万国共通ですから。
テレビのバラエティ番組を家族でみる人が多い理由を考えてみれば、わかると思います。
笑えるコンテンツは誰かと盛り上がりやすいんです。

笑えるコンテンツは誰かと盛り上がりやすい・・・。

はい、難しいコンテンツだと、多くの人と一緒に楽しめません。
バイラルコンテンツには“笑えるおもしろさ”が重要なんです。

なるほど・・・。

・・・。

そうだ!
例えば、この化粧品メーカーのコンテンツを見てください。

・・・なんだこれ??

秒速メイクのランディングページ

えっと・・・。
「秒速でメイクは可能なのか、実際に試してみた」


えっ、秒速でメイク・・・!?

何だこれ~、口紅とかはみ出しまくってるじゃん!
せっかくの美人が台無しだよ~。もう(笑)

あああ、みんな、メイクめちゃくちゃ・・・。

でも・・・これ・・・、おもしろい!!!

でっしょ~!?
笑えるでしょ、これ。

で、このコンテンツを観た後、思わず誰かにシェアしたくなりません?

プププ・・・確かに!
この面白さは誰かに伝えたくなるわ!

・・・ん?

うわっ!この記事、よく見たらすごいツイート数だ・・・。
Facebookの「いいね!」も2万くらい集まってる・・・!

そうなんです。
すごいでしょ、このコンテンツ。

Twitterでは1万ツイート、Facebookでは2万いいね!を獲得しています。
多分、かなりの人がシェアしたと思いますよ。

実はこのコンテンツ、バイラルコンテンツの国内成功事例として、日本のメディアにもよく取り上げられているんです。

読んでて楽しくなるし、思わずクチコミしたくなるし・・・。
おもしろコンテンツって素敵かも!

はい、おもしろコンテンツの力はすごいですよ。
小難しいコンテンツをせっせと作るよりも、誰でも笑えるコンテンツをつくって、ドカーンと大きなクチコミを生み出すほうが得策なんです。

・・・!!
あっ!このコンテンツのコピーライトにある「バズボンバー」って名前見たことある!

はい、このコンテンツ、バズボンバーっていう会社がプロデュースしてるんですよ。
企業とコラボをして、おもしろコンテンツを次々にリリースしている会社で、今では飛ぶ鳥を落とす勢いのコンテンツ制作会社なんです。
僕の憧れの会社の一つです。

その頃、ガイル社では

よく来てくれた、バズボンバーの諸君。

サマーソルトボンバーの3人。素の状態から面白い雰囲気を醸し出している

お久しぶりっすね~、遠藤さん。
まあ、いつもチャットでやりとりしてっから、久々って感じはしないけど。

フフフ、久しぶりだな。ボンバー伊藤。
元気にしているようではないか。

ヘイ、おかげさまで。
最近は忙しすぎて、蒸発しちゃいたいくらいっすよ。

ハハハ、なんなら、うちの社員をヘルプとして何人か出向させてやってもいいぞ。

あ、それはお断りっす。
基本、俺が認めたおもしろいやつしか入れないことにしてるんで。

フフフ、そうだったな。

で、今日は何の用っすか?

案件の相談だ。
お前らが忙しいのは知っているが、俺の言うことは聞いてくれるだろ。
ギャラも弾むぞ。

今、超忙しいんすけど・・・って言いたいところっすけど、遠藤さんの頼みとあっちゃあ、引き受けるしかないっすね。
で、どんな案件っすか?

「家具」をテーマにしたバイラルコンテンツを作ってほしいのだ。
今、弊社の子会社が運営しているサイトに、「オーダー家具」で1位をとっているサイトがある。
そのサイトのディレクトリ直下で公開してもらう。

オーダー家具・・・っすか。
まあ、インテリアに関するコンテンツだったら、色々アイデアが出ると思うっす。

さすがだな。
いつものようにぶっとんだコンテンツを作ってくれ。
楽しみにしてるぞ。

アイアイサー。

間

間

間

マツオカの室内

・・・!!
なるほど!!
みんなが笑えるおもしろいコンテンツを作れば、リンクが一気に集まるってことか!

そうなんですよ。
例えマツオカのブランドや商品のことを知らなくても、マツオカのサイトにおもしろいコンテンツがあるだけで、そのコンテンツがシェアされて、たくさんリンクが集まるってわけです。

・・・ん?
でも、リンクが集まるのは、そのコンテンツに対してだよな?
肝心の販売サイトのほうにリンクが集まらなくて大丈夫なのか?

ふふふ、大丈夫なんですよ。

肝心なのは、「販売サイトと同じドメイン」の中でコンテンツを公開することなんです。
コンテンツにリンクが集まると、ドメインが強くなるんですよ。

ドメインが強くなる・・・?

はい。
今の検索エンジンは「ドメインの強さ」を評価するんです。

同じドメインの中にあるいろいろなページにリンクが集まれば、それらのリンクは、ドメイン全体の評価も高めてくれます。

そして、ドメインが強ければ強いほど、そのドメインの中で公開されたページは上位表示しやすくなるんです。

だから、同じドメイン内で公開されたコンテンツにリンクが集まれば、結果的に販売サイトも上位表示するんですよ。

ドメインに集まるリンクの流れ図

じゃあ、さっきの化粧品サイトも・・・?

はい、コンテンツと同じドメインに商品ページが公開されているはずです。

・・・あっ!
このサイト、調べてみたら、「無添加化粧品」ってワードで上位表示してる!
すげええっ!

まあ、「無添加化粧品」ほどのビッグなワードになってくると、バイラルコンテンツもたくさん要るとは思いま・・・

これはすげえっ!!!
さすがだな!!吉田!!
かーっ、シリコンバレー帰りは違うね~!!

吉田くん、すごいっ!!
夢が広がったわ!!

あ、いや、え・・・と・・・

めぐみさん!!
こうなったら、とびっきり笑えるコンテンツ作りましょう!!

そうね!!
なんだかワクワクしてきたわ!!
吉田くん!どんなコンテンツが良いかなあ!?

そ、そうですね・・・!
インテリア系で笑えるネタというと・・・。

お前たちは漫才でも始めるつもりか。

!?

突然声をかけてきたボーンに驚くめぐみと吉田

わあああああっ、な、なんだこの人・・・!!?

ボ、ボーンさん・・・!!?

あっ、ああ、吉田は初対面だったな。
この人はボーン・片桐さん。
うちが今頼んでいるWebコンサルタントで、ヴェロニカさんの上司だ。

ヴェロニカ・・・さんの・・・?

こいつは誰だ?

あっ、うちに来てくれているインターンの子で、吉田くんです。
ボーンさんに来ていただく前からうちで働いてくれていて、少し前から海外留学していたんです。
ちょうどさっき日本へ戻ってきて、帰国の挨拶で寄ってくれたんです。

インターン・・・か。

ゴ、ゴホン。
申し遅れました。僕は吉田 守って言います。
KO大学の3年生で、マツオカでインターンさせていただいています。

俺は、ボーン・片桐だ。

お前か、この二人に漫才を勧めたのは?

ま、漫才!?

ゴ、ゴホン。
確かに「おもしろコンテンツがオススメです」とは言いましたけど、僕がお二人に教えたのは、SEOに不可欠な、外部リンクを自然に集めるためのコンテンツ戦略です。
「コンテンツマーケティング」とでも呼びましょうか。

・・・コンテンツマーケティング?

はい、コンテンツマーケティングです。
今、広告業界でも注目されているマーケティング手法で、SEOの世界でもホットな手法です。

ホット・・・?
茹で上がってるのはお前の頭のほうだ。

!!!?

この二人におもしろコンテンツを作れると思ったか?

あ、あの!
吉田くんはリンクを自然に集めるための一つの方法として、おもしろコンテンツをつくることを提案してくれたんです!

ボーンのおっさん!
俺たちに笑いの才能があるかどうかは置いといて、このページの「いいね!」の数とか見てくれよ!
すげえ、クチコミされてんだぜ。

それは当然だ。
バズボンバーはおもしろいからな。

・・・へ・・・。

ボーンのおっさん、あんた・・・バズボンバーのこと知ってるのかよ?

知ってるも何も、ボーンはプロよ。
国内、いえ、世界中でヒットしたWebコンテンツを知り尽くしてるわ。

・・・世界中・・・。
だ、だったら、おもしろコンテンツの可能性も感じてらっしゃるはずです!

・・・可能性。
確かに、おもしろコンテンツには無限の可能性がある。
だが、お前は「可能性」でWebマーケティングをおこなうのか?

え・・・?

この二人が、バズボンバー級のおもしろコンテンツを作れる可能性は高いと思うか?
インターンとしてマツオカで仕事をした経験があるのなら、その可能性の程はわかるだろう?

そ、それは・・・。

仮におもしろコンテンツを作れたとする。
しかし、世の中の多くのネットユーザーは、バズボンバーがつくったコンテンツのおもしろさに味を占めている。
目の肥えたユーザーは、ちょっとやそっとおもしろいコンテンツではクチコミしないぞ。

・・・!!!

・・・確かに・・・。

・・・私たち、ちょっとはしゃぎすぎちゃったかも・・・。

しかし、「コンテンツの力でリンクを集める」という着眼点は合格だ。

・・・!

もし、「おもしろいコンテンツ」を作りたいのなら、バズボンバーと同じ「funny」の方向ではなく、「interesting」の方向で攻めろ。

「funny」ではなく・・・。

「interesting」・・・!?

シュオオオオオオオ

あ、熱っ!!!
な、なんだ!?この湯気は!?

ボーンのノートPCが自動起動した・・・!?

はっ・・・!!
ボーンが・・・。「覚醒モード」に入ろうとしている・・・!

覚醒モード・・・!?

実は、ボーンが最も得意とするのは「コンテンツマーケティング」。
彼のノートPCも彼と同様に、その沸き立つ血を抑えられないようね・・・!

・・・良かろう。
お前たちに、「本当のコンテンツマーケティング」を教えてやろう。

ほ、本当のコンテンツマーケティング・・・!?

-その頃

オーダー家具ね~。
今回もギリギリセーフのコンテンツを作っちゃうよ~。

今回もバズ確実だね~。ウフフフフフ。

次回予告

ついに、ガイルマーケティング社がその手の内を見せてきた。

国内屈指のバイラルコンテンツ制作集団「バズボンバー」。
彼らが作るコンテンツを前に、果たして、ボーンたちはどう闘うのか!?

そして、ボーンが話す「interesting」なコンテンツとは一体・・・!

物語は風雲急を告げるッ・・・!!

次回、沈黙のWebマーケティング第六話、
「コンテンツマーケティング攻防戦」

今夜も俺のインデックスが加速する・・・!

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